数年に一度の寒波が到来
2020年も残すところ僅かです。
12月30日~1月5日頃までの1週間は数年に一度レベルの寒波がやってくるとのことで、日本海側を中心に大雪が予想され、太平洋側でも積雪の可能性があるそうです。
タイヤの溝があるから大丈夫!
私が住んでいる地域では恐らく5年に一度程度の割合でしか積雪しない地域に住んでいます。
ですが関らず12月に入るとスタッドレスタイヤに履き替えます。
積雪しないのにスタッドレスタイヤを履くなんてバカ!
という考えの方もいるでしょう。
私の親類には夏タイヤの溝があるから少々の雪道は大丈夫!
なんて平然と言うくらいですからそのような考え方の方が多いと思います。
夏タイヤの溝は排水のため
全てのタイヤに溝があるのは道路交通法で溝が無いタイヤで公道を走行することは法律違反となるため、車検が通るタイヤには必ず溝はありますが、夏タイヤの溝の目的は雨天時などの排水性が一番の目的で、次に溝の太さ・数・配列などで消音を目的に溝が彫られています。
夏タイヤで雪道が全く走れないというと、そうではありませんが、溝の目的が全く異なり夏タイヤで積雪道路を走行するのは危険極まりない行為です。
スタッドレスタイヤの溝は違うです
スタッドレスタイヤの溝が深いから夏タイヤよりもいいとお考えの方が多いと思いますが、スタッドレスタイヤの溝はサイプといって「雪を掴む」ようにギザギザになっているのです。
これがスタッドレスタイヤの溝をカットした断面画像になりますが、タイヤが車体の重さで潰れて雪を掴むようになっているのです。
夏タイヤには当然ですがこの機能がありません。
だから夏タイヤにいくら溝があっても雪上では効かないのです。
夏タイヤで雪上に入ってしまったら
夏タイヤで雪道に遭遇してしまった場合次の3つのどれが怖いでしょうか?
1.発進時のアクセルを踏んだ時
2.減速時のブレーキを踏んだ時
3.カーブを曲がる時にハンドルを切った時
正解は2のブレーキを踏んだ時が一番怖いのです。
かなり昔になりますが、通常は積雪しない地域で急に雪が降りだして積雪しました。
ちょうど山道の急カーブで1台だけ立往生して大渋滞が発生していました。
積雪といっても軽く積雪していた程度だったので、その場所だけクリアできればその車も目的地に行くことができますし、大渋滞は解消できたのです。
私は車から降りて、ドライバーさんにオートマチックのシフトを1速に落とす。
次にブレーキを絶対に踏まずに車が動き出したらカーブをハンドルだけで操作して動かし、10m程度先の直線になったらブレーキを踏んでもいいといいました。
怖いでしょうけど、あなたの車で大渋滞していますから、回避したいのであればブレーキを踏まずに運転しますか?
というと、他の方に迷惑を掛けたくないのでブレーキを踏まずに運転します。
絶対に・絶対に直線に行くまではブレーキを踏んではダメですよ!
ブレーキを踏んだ瞬間にガードレールまで車は滑ってぶつかりますから!
というと、わかりました!と返事がありました。
指導した後に外から運転を見ていました。
ブレーキを踏んだ瞬間
そのドライバーは不慣れな人でしたが、車を動かした瞬間に指導したのにブレーキを踏んでしまいました。
するとブレーキを踏んだ瞬間に氷の上を滑るようにガードレールへ一直線に流れ、ぶつかってしまいました。
可哀想ですが、ブレーキを踏んだら滑りだして止まらないと言ったのに無意識にブレーキを踏んでしまったけっかです。
凍結道路でも同じ
スタッドレスタイヤを履いていても、夏タイヤであっても凍結道路ではブレーキは絶対にダメなのです。
凍結や積雪時の滑りやすい路面では、北海道や東北などの極寒冷地を除いては凍結していても何十メートルも凍結している場所は殆どありません。
凍結していたら、その場所だけは怖くてもブレーキを踏まずにハンドル操作だけでその危険個所を通過してから軽くブレーキを掛け、それでも滑るようならブレーキを踏むのを止めてハンドル操作だけで回避することがベストです。
スタッドレスタイヤは命を守っている
雪道でもないのに、スタッドレスタイヤを履くなんて!という方もいるかもしれませんが、雪上などでスリップしてぶつかったら車の修理代だけで十分にスタッドレスタイヤを買える金額になります。
安全と安心を買えるのですから取替・保管は面倒ですが、自分だけでなく周りにも迷惑を掛けない安全となります。
追伸
スタッドレスタイヤは溝だけではありません。
ゴム質も夏タイヤとは異なり、夏タイヤでは外気温が7℃以下になるとゴムが硬くなって性能を発揮できなくなるそうです。
スタッドレスタイヤは積雪が無くても外気温が下がると効果を発揮するので、是非とも多くの方に履いていただきたく思っております。
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