車の接触事故というのは殆ど決まっており、事故を起こさせない・起こさないためには、簡単な取組みによって大幅に事故の確率を下げることが可能となります。
交差点事故が絶えない理由
これは自動車免許の更新時などでビデオ映像などで何度も解説されている
「かもしれない運転」
であることは当然です。
事故が絶えない交差点
信号の無い、この交差点では、非常に多くの出会い頭の事故が発生しています。
この写真をご覧頂き、ご自身が運転している風景だとイメージしてください。
まず自分が走行しているのは「優先道路」であり、この交差点の右側には障害物は一切無く50m右まで見える視界の良い交差点です。
そして交差点の左側だけ電柱や自宅の玄関などがあり、少し障害物で見えにくくなっています。
こんな交差点で事故が多発
このように左側だけが少し見えにくい交差点なのに事故が多発しており、上の写真の電柱をご覧頂くと、赤丸の電柱部分に緑色のシートが巻かれていますが、これも左側の一時不停止の車との衝突により、優先道路を走行していた車両が電柱に突っ込み、電柱が折れ曲がり、一時的な補強をしているのです。
なぜ事故が多発するのか?
先ほどにも書きましたが、「かもしれない運転」であれば事故は回避できたと思います。
左側の一時停止義務があるから、一時停止では交差点は安全だ!
もしくは、車が来ることすら予想していないドライバーが事故を起こすのかもしれません。
また右側の視界が開けているので、安心感があるのかもしれません。
事故の最大の原因
この交差点はよく通るのですが、運転に慣れたはずのタクシードライバーや多くの車が、この交差点に差し掛かっても一切ブレーキランプを点灯させずに減速することなく交差点を通過していることが事故の最大の原因です。
本来であれば一時不停止の車に非があるのは当然ですが、人間には必ずヒューマンエラーがあると思って運転していれば事故の確率はグンと下がります。
いくら自分が優先道路を走行していても減速していれば事故は回避できなくても、電柱まで突っ込むような大事故には発展しなかったはずです。
意味を理解する
わたしは企業向けの運転講習で話す機会があるのですが、受講者が理解しやすい・一度聴いたら忘れない。
このように受け取られるように説明方法や言葉を選んで話しています。
そこで講演中に受講者に対して質問をします。
一般的な信号の無い交差点で、左右の視界は同じような状況で交差点に進入する時にあなたは、「右から見ますか?」それとも「左から見ますか?」
このように質問すると、確率論から言えば約60%の方が「右から見る」と答えます。
正解は「右見て左」です!
次に極めつけの質問をします。
では、なぜ「右から見る」のですか?
この質問をすると、今までの講演では殆どの人が答えられません。
右見て左の意味
イラストを見て頂くと理解できると思いますが、日本の道路では車は左側通行なのです。
だから交差点に進入する時に最初に右側の車両と接触する確率が高いからです。
確かに左側から歩行者や自転車が来るケースもありますが、車よりも人や自転車は面積が少ないため接触回避できる可能性が高く、速度も一般的には車の方が早いため、右側から確認するのがセオリーなのです。
意味を理解すると事故が減る
今ままで数多くの講演を行ってきましたが、このように「意味」を教えてあげるとドライバーは、交差点に進入すると確認の順番や確認自体を忘れることが少なくなり、事故が減るのです。
イラストでは一般的なケースですが、最初の写真であったように右側の視界が開けている交差点では右は殆ど見ようとしなくても見えるため、左側を最優先で確認するようになります。
意味を教えてあげると考えながら運転するようになる=事故の確率が減る
これは本当に顕著で、この説明をした後に信号の無い交差点での事故が激減したとの声も頂いております。
もう一つ交差点での事故を減らす手法
これも重要なのですが、信号の無い交差点では減速することが重要ですが、わたしが講演で口酸っぱく言っていること。
それは信号の無い交差点に入る前にアクセルペダルから足を離してブレーキペダルに足を乗せてブレーキランプが点くか点かないか?
のレベルでもいいので、少しでもブレーキを掛けて交差点に進入することを伝えています。
この理由は、自身がが優先道路を走行していて、一時不停止の車が来てもブレーキペダルに足を乗せている状態からブレーキを踏むことができるので、制動距離が短くなる・速度が落とせること。
そして車にはABS(アンチブロックブレーキすステム)が標準装備されてはいますが、タイヤの特性上、軽くブレーキを踏んだ状態から一気にブレーキを踏み込んだ場合にタイヤがロックしにくくなり、制動距離が短くなるということです。
信号のない交差点での事故を大幅に減らすには
● 「かもしれない運転」
● 右見て左の意味を知り、状況に合わせて確認する順番を考える。
● ブレーキペダルに足を乗せた状態で緊急ブレーキを掛けれる状態にする。
この3点を守るだけで事故の確率は大幅に減ります。
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