数百台以上のドライブレコーダーを取付けた経験から
2020年6月末より「煽り運転」(妨害運転)に対する罰則規定が施行されます。
煽り運転による高速道路上での死亡事故や暴行事件が相次ぎ、テレビ番組でも煽り運転のドライブレコーダー映像が放映されるのと比例してドライブレコーダーの売上も伸びています。
私は業務上でドライブレコーダーの取付を大型トラックの業務用から乗用車や軽自動車用の家庭用まで延べ数百台以上取り付け、その後のアフターまで行っていた関係で皆さんが知りたい情報をお伝えできるのでは?
と思っております。
そこで今回から何回かに分けて解説してみたいと思います。
一体どのドライブレコーダーがいいのか?
ドライブレコーダーを取付ける上で様々なドライブレコーダーの中から厳選しなければいけません。
今回の記事では様々なドライブレコーダーを選択する基準についてです。
ドライブレコーダー選択基準について
様々なドライブレコーダーがある中で、取り付けたい方のニーズに合致する基準を順番に記しますので、順番を追ってメーカー・機種を絞り込んでください。
基準1:録画したい場所について
ドライブレコーダーが録画して欲しい場所の基本は前方です。
これは当たり前すぎるのでこの程度です。
ドライブレコーダー室内録画機能と後方録画機能について
テレビニュースで煽り運転が報道されるにつれて前方録画が基本だったドライブレコーダーは室内録画機能付きや後方録画機能付きのニーズが高くなっています。
ドライブレコーダー室内録画機能付きについて
前方を録画するドライブレコーダーの下側に広角レンズが付いており、室内から後方まで基本360度録画する室内録画対応機種があります。
この室内録画機能付きの良い部分は、前方のカメラと一体化してレンズが取り付けられているので、設置が簡単なので設置費用が安くて取付時間が短いのがメリットです。
前後カメラだけだと停車中に運転席に近寄ってきた人物の映像まで撮影できませんが、360度の室内レンズ付きでしたら録画されていることが最大のメリットだと思います。
その反面もあります。
法律で明確に禁止されている走行中にナビゲーションや携帯電話を見ていた時に事故などを起こせば反則金でなく、刑事罰となります。
他人の悪事も録画されていますが、自分の悪事も見逃してはくれません。
デメリットは、360度対応の広角レンズなので録画した映像は湾曲して見えるタイプが殆どなので、細かい数字など読み取りしにくいことです。
ドライブレコーダー後方録画機能付きについて
後方が録画できるドライブレコーダーのニーズは非常に高くなってきました。
後方録画機能付きのドライブレコーダーの最大のメリットは、後方車両の車間距離や動きなど、360度対応のカメラと異なり詳細に映像記録が取れることです。
デメリットは、ドライブレコーダー本体を取付けるよりも取付作業に時間と費用が掛かるのが一般的です。
リアカメラの配線を運転席・助手席側から後部まで配線を通さなければいけないからです。
そしてもう一つのデメリットは、リアガラスにフィルムを貼っていると、カメラの機種によっては夜間後方車両のライト位しか映っていない現象もあります。
基準2:ドライブレコーダーの基本性能
前方録画でも【画質】【LED信号対応】【自動録画機能】
この3つの機能について解説します。
ドライブレコーダーの画質について
100台以上取付をした経験から申し上げると、画質はフルHD(Full HD)という表示があれば画質的には問題ありません。ここで注意が必要なのは、数字を見ると高い方がいいと思うのが人間の心理で、更に高画質・より高画質の選択基準はお奨めいたしません。
その理由は、ドライブレコーダーの映像を記録する媒体の殆どはmicroSDカードが主流です。
SDカードにも容量というものがありますから、高画質にすればするほど録画を保有している時間が短くなります。
最近では事故時の衝撃があった時だけ記録するドライブレコーダーは当たり前機能で、常時録画機能も標準化されています。
常時録画機能が付いていると絶えず録画を行いながら古い録画を消去して新しい映像を記録していますから、フルHD(Full HD)以上の画質になると画質は綺麗だが、記録している時間が短すぎて、煽り運転されて自宅に戻ってからSDカードの映像を確認してみたら、衝撃が無いため衝撃があった場合に消去できないフォルダに格納される「イベント記録」でなく一般フォルダに格納されていたために自動消去され新しい常時録画で証拠が消えていた!
ということにもなります。
よって画質はフルHD(Full HD)程度で十分だと認識しておいてください。
ドライブレコーダーの自動録画機能について
ドライブレコーダーが出始めたころは、安い機種では事故など衝撃があった時に自動記録されず、手動でボタンを押して記録するタイプがありましたが、もうそれは過去の話です。
現在のドライブレコーダーで衝撃を感知して自動で録画するイベント記録は当たり前の機能なのでここは気にする必要はないと思います。
ドライブレコーダーのLED信号対応について
正直、ドライブレコーダーが世に出回った頃にはLED信号に対応していなかったり、50HzのLEDと60HzのLED対応などありましたが、現在販売されているドライブレコーダーでLEDと周波数に対応していないドライブレコーダーは皆無と言って等しいので気にしなくても問題ない項目となります。
基準3:本体の大きさと取り付け部分
ドライブレコーダーを購入する上で結構重要なのは
①ドライブレコーダー本体の大きさ
②ドライブレコーダー ガラス取り付け部分
③ドライブレコーダー本体のカタチ
①ドライブレコーダー本体の大きさ
ドライブレコーダーを選択する上で結構重要なのは、ドライブレコーダーの本体の大きと重ささなのです。
大きいと視界を邪魔したり、眩しい時にサンバイザーを下げた時などにドライブレコーダーに接触する可能性があります。
その反面ですが、本体が小さいと確認するモニターの大きさも小さくなるので映像を確認しにくいこともあります。
モニターが小さいと映像を確認しにくくても、映像を確認するのは設置して設定をする最初くらいなので、できる限り本体は小さい方が邪魔になることはないのでお奨めします。
そして重たさも重要です。
特に吸盤で固定するタイプは間違いなくドライブレコーダーが落下すると思って頂いても問題ない確率で落ちます。
ドライブレコーダーの本体が重たいとその傾向は顕著になります。
吸盤でなくても両面テープであってもドライブレコーダー本体が軽い方が接着面の負担が少ないので、本体の軽いドライブレコーダーがお奨めです。
②ドライブレコーダー ガラス取り付け部分
この項目も結構重要です。
ドライブレコーダー本体に付いている金具が長すぎることです。
ドライブレコーダーの本体が大きく、取付金具が長いと完全に前方の視界を遮ります。
また吸盤などでドライブレコーダーを固定するタイプはお奨めできません。
1回だけ取付けたことがありましたが、本体は大きくて邪魔なのに、取付金具が長いので、夏場にフロントガラスに取り付ける日よけが設置できないレベルでした。
③ドライブレコーダー本体のカタチ
これは同一メーカーでユピテルさんのドライブレコーダーです。
ユピテルさんのこのタイプは何台も取付しましたが、小型でとてもいいです。
カメラとモニター一体型
ユピテルさんのDRY-500
モニター 一体型はオーソドックスなタイプです。
よくあるケースなのですが、ドライブレコーダー本体に手が当たった時に本体が上下左右向きになるため、カメラレンズまでもも空を向いたまま・またはその逆で下を向いたまま、そして右・左に向いたまま気付かないケースがあるのが最大のデメリットです。
本来ならばこのカタチがお奨めタイプなのですが、本体にモニターが付いてない。
ユピテルさんのSN-TW80
モニター別のタイプは横に細長いため、ルームミラーの根本付近に取り付けられ、細長いのでサンバイザーに干渉もせず、また最大のメリットはドライブレコーダー本体に手が当たってもカメラの向きは上下に変わりにくい。
ただ左右の角度調整機能が無いので取付時には運転席から見てルームミラーの奥に取り付けないと左右どちらかに中心位置がズレることがデメリットです。
次回の記事では更にベストなドライブレコーダーを絞り込める内容の記事を書きます。
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