排ガスを目的に前向き駐車は意味が無い
よく駐車場で「前向き駐車」という看板を目にすることがあります。
「前向き駐車」をしていするのは、壁が排ガスで汚れるから・・・。
ご近所に排ガスで迷惑を掛けたくないから・・・。
という理由だと思います。
排ガスで迷惑を掛けたくないからという理由は理解できないこともありませんが、実は2000年以降に販売された新車で排ガスで迷惑を掛けることは殆ど無いと言えます。
マフラーから排出される排ガスは大気中の空気より綺麗?
私は車関係に携わっていたので数値を見る機会がありましたが、エンジンが温まっている状態で排ガス測定器で排ガスを計測すると一酸化炭素「CO」、炭化水素「HC」など人体に有害とされる数値は驚くほど低いのです。
排ガス測定器
上の写真は排ガス測定器で、車検時には必ず測定され、基準以下でないと車検が通らないのです。
マフラー内に排ガス測定器の管を入れて測定するのですが、測定後にマフラーから菅を抜くと大気中の一酸化炭素・炭化水素共に数値が上がるのです。
これはマフラー内の排ガスがクリーンで、大気中の空気の方が汚染されているということです。
昔は排気ガスで壁が汚れていた
確かに昔はマフラーからの排気ガスで壁が汚れていました。
特にディーゼルエンジンから排出される排気ガスは黒煙が酷かったのでその流れが今でも続いていると思います。
ですが、本当に最近の車は排気ガスが綺麗なのです!
エンジンが温まるまでは
とはいうものの、排ガスがクリーンなのはエンジンが温まった状態で、マフラーには排ガスをプラチナ素材などで化学反応によって無害化させる触媒という部品が付いているのですが、それが温まらないと化学反応を起こさないので、エンジンが冷えた状態であれば一酸化炭素・炭化水素などの有害ガスが出てしまうのも事実です。
しかし、マフラーから壁までピッタリ隙間が無いわけではないので、今では「前向き駐車」を指定するのは少し時代遅れだと思います。
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