タイヤの一部がスグにすり減る現象とは
まだタイヤを交換してから5,000km程度しか走行していないのにタイヤ交換をしないといけない状態になっていませんか?
タイヤの消耗は車の重さが重ければ重いほど消耗は早く、車重が軽い軽自動車などはタイヤの消耗は遅いのが一般的です。
タイヤの消耗はどの程度の走行距離?
タイヤの消耗度合いの一番大きな原因はやはり車体の重さとタイヤの種類です。
二番目はメンテナンスで、タイヤのローテーション(走行距離に応じて前後の入替)。
三番目に高速道路の走行が多いのか?または市街地なのか市街地でも渋滞の多い場所なのか?
四番目にアクセルやブレーキの踏み方
など複合要素があるので明確な数字はありませんが、目安はあります。
軽自動車のタイヤ交換の目安
私の今までの経験則から申し上げると、軽自動車なら4万~5万kmが標準ではないかと・・・。
これはあくまで標準的なタイヤのグレードです。
私は30年ほど前に軽自動車にブリジストンタイヤのポテンザという走り屋などスポーツ走行性能が高いタイヤを入れたことがありましたが、2万kmも走行していないのに交換しないといけないほど消耗が激しかった。
※営業車両として使っていたのに・・・。
小型乗用車(1500cc~2000cc)程度の車両
この車両が一番多いかもしれませんが、標準的なタイヤで3万~4万km程度ではないでしょうか?
普通乗用車(2000cc~3000cc)程度の車両
このレベルになると車重の要素が大きくなり、2万5千~3万5千km程度ではないでしょうか?
乗用車(3000cc)以上
1万5千~2万km程度だと思います。
極端にタイヤの一部分だけが減る理由
主婦や週末にしか運転しないのに、5,000km程度でタイヤの内側またはタイヤの外側だけが極端に減る車が多いのをご存知でしょうか?
サイドスリップ・トーインが狂っているから
車検時には1m走行するのに横滑りが+-(プラスマイナス)5mm未満でないと車検に合格しません。
ちょっと専門的で理解不能だと思います。
タイヤが真っ直ぐの状態

文字で解説するよりも写真の方が理解しやすいですよね。
このように進行方向に対してタイヤが真っ直ぐの状態が基本となります。
このように真っ直ぐだと道路が平たんであればハンドルから手を離した時に真っ直ぐ走ってくれます。
タイヤが内側を向いている状態

このように進行方向に対してタイヤが内側(ハの字)INに向いているとタイヤの内側(黄色)の部分が減ります。
この内側(ハの字)INが強ければ強いほどタイヤの内側だけが減り、酷い場合は5,000km程度しか走行していないのにタイヤのワイヤーが露出するほど摩耗します。
街中程度しか走行していないのに5,000km程度で交換しなければならない状態であればサイドスリップ調整をしなければ新品タイヤを交換しても同じ繰り返しになります。
砂地を走行するラリー車両
タイヤが内側(ハの字)INが決して悪いことではありません。
敢えてタイヤを内側(ハの字)INにしている車両があります。
それは砂地や悪路を走行するラリー車両です。
サイドストリップをIN側にしておかないと砂地など悪路では真っ直ぐに走行できないのです。
タイヤが外側を向いている状態

このように進行方向に対してタイヤが内側(逆ハの字)OUTに向いているとタイヤの外側(黄色)の部分が減ります。
この外側(逆ハの字)OUTが強ければ強いほどタイヤの外側だけが減り、酷い場合は5,000km程度しか走行していないのにタイヤのワイヤーが露出するほど摩耗します。
街中程度しか走行していないのに5,000km程度で交換しなければならない状態であればサイドスリップ調整をしなければ新品タイヤを交換しても同じ繰り返しになります。
タイヤが進行方向に対して真っ直ぐ向いている状態

写真のように進行方向に対して真っ直ぐと向いている状態であればタイヤの消耗は全体的に減るようになっています。
但し、車の構造上前タイヤはハンドルを左右に切るため、どうしてもタイヤの中心部より内側・外側が早くすり減る傾向はあります。
なぜ車検ごとに調整するのに狂うのか?
サイドスリップが狂う原因は様々あると思いますが、私がディーラーで勤めていた時に腕利きの一級整備士から聞いた話があります。
サイドスリップを調整してから歩道の段差を前輪から強めに乗り上げてサイドスリップ」を測りなおしたところ、たった1回だけで若干だが数字は変わった。
車検は通常2年ごとに受けるが、この運転を繰り返し2年も行えば間違いなくサイドストリップは大きく狂う。
とのことでした。
ですから私は車を歩道に乗り上げないといけない時は、バックで後ろタイヤからゆっくりと乗り上げるようにしています。
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