外車は左側にウインカーレバーがある
ベンツ・BMW・フォルクスワーゲンなど日本でよく目にする外車を乗ったことがある人は知っていると思いますが、右ハンドルなのに日本車と逆でウインカーレバーがハンドルの左側に付いている理由はご存知でしょうか?
日本車が海外に輸出する車両もウインカーレバーが左
日本車のウインカーレバーの位置はハンドルの右側に付いていますが、日本で生産されて船に乗せて海外に輸出する車両は日本車なのにウインカーレバーの位置は日本で生産している同じ車両であってもウインカーレバーは左側になるのです。
イギリスのローバMINIも右ハンドル・左ウインカー
世界的に左ハンドルが圧倒的に多いのですが、イギリスでは右ハンドル・左側通行なのにウインカーの位置は日本車と逆で左です。
ウインカーレバーには明確な規定があるから
日本車は海外に輸出する時にはウインカーの位置を左側にしなければならず、海外から輸出する車両はウインカーの位置を変えなくてもいいのです。
工業規格で決められているから
この理由は工業規格にあるのです。
日本工業規格(JIS)
JIS(Japanese Industrial Standards)とは、鉱工業品の品質の改善、性能・安全性の向上、生産効率の増進等のため、工業標準化法に基づき制定される我が国の国家規格です。
※JIS規格HPより抜粋
工業規格とは、何かを作る上で標準となるように取決めをしている機関があり、日本車は日本工業規格(JIS)「ジスキカク」に従ってウインカーレバーの位置は右側と決まっているから右側に付いているのです。
国際工業規格(ISO)
ISOは、電気を除く工業規格を策定する民間の非政府組織で、世界最大の国際標準化組織です。
1947年に18カ国で発足し、「国家間の製品やサービスの交換を助けるために、標準化活動の発展を促進すること」「知的、科学的、技術的、そして経済的活動における国家間協力を発展させること」を目的に活動しています。
※筐体設計のススメより抜粋
日本への輸出車両は規格に沿っている
ベンツ・BMW・フォルクスワーゲンなどほぼ全ての車両は国際工業規格に沿ってウインカーレバーの位置を左側にしているため、日本へ輸出しても国際規格に沿って作られているのでウインカーレバーの位置を変更せずに輸出しているのです。
日本車は海外輸出する場合はISOの基準に沿って製造しているために日本車であってもウインカーレバーの位置が左側になるのです。
世界標準化が進んでいる
タイヤの空気圧表示に使われる単位が「kgf」が1999年には国際単位「kpa」に変わったように、日本独自の規格や単位が世界標準へと変わってきています。
自動車の安全基準も世界標準となってきている現状からすると、もしかしたらウインカーレバーの位置がISOの基準であるハンドルの左右に関係なく、ハンドルの左側になるケースがあるかもしれません。
ウインカーレバーの位置変更はハードルが高い
ただウインカーレバーの位置を急に変えると、慣れ親しんだ位置と異なるため事故が多発する恐れもあるので、ウインカーレバーの位置を急に変えるのはハードルが高そうです。
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