国内2強スタッドレスタイヤ
ネットの記事を見るとブリジストンタイヤのブリザックVRX2とヨコハマタイヤのアイスガードiG60は比較されていることが多く、注目度の高い国内2強スタッドレスタイヤであることは間違いありません。
ブリザック全モデルを履いた経験から
私はディーラーに在籍していた時にサービス(整備)の人から車のタイヤはダントツでブリジストンタイヤと言われてから30年ほどブリジストンタイヤ一筋で履いてきました。
しかし以前の記事でも書きましたが、お客様相談センターの左遷されたような社員の対応がきっかけで他社メーカーも履くようになりました。
車関係の仕事上 お客様の依頼で様々なタイヤを交換して乗ってきました。
ですからある程度はタイヤメーカーの違いやモデルの違いも体感してきたので知っていることはお伝えできるかな?
と思っております。
VRXからVRX2への進化
私はブリジストンタイヤのブリザックPM10という初期モデルから次期モデルのMZシリーズ→REVOと履いてきて、一番驚いたのがPMシリーズからMZシリーズに履き替えた時には全く違う!
という印象だったのを覚えています。
特に乾燥道路ではPMシリーズには無かったブロックの倒れ込み技術が導入されたことで乾燥道路でのハンドリングが驚くほど向上したと実感しました。
REVOシリーズからVRXに履き替えた時にはメーカー側から格段の進化という宣伝だったこともあり、発売日よりも前の段階 夏過ぎだったと思いますが早々に予約して履きました。
寒冷地に住んでいないこともあり、MZシリーズを履いた時のような驚きは少なかったですが、REVOシリーズとの違いは雨天時などのウエット路面での滑りが全く違い、これも明らかに進化していると感じました。
そして4年ほど前に甥が北陸地方の大学へ入学して北陸で乗る車にはVRX2を履いて北陸地方まで乾燥道路でしたが回送しましたがVRXとVRX2の違いには驚きました。
静粛性と乾燥道路でのハンドリングが全く違いこれまた感動しました。
今年は2台にアイスガードiG60を履いてみた
北陸の甥の車両と私の車両はテストでヨコハマタイヤのアイスガードiG60を履いてみました。
私は乾燥道路しか走行していませんが、まずVRX2との比較ですが静粛性はVRX2の方が圧倒的というイメージです。
iG60もスタッドレスタイヤでは静かですが、VRX2の方が圧倒的に静粛性は上でした。
北陸地方の甥に比較させるとVRX2からの履き替えですがiG60も悪くなく、いいよ!
とのコメントでした。
iG60のいい所は乾燥道路での走行でした。
夏タイヤからスタッドレスタイヤに履き替えた時にはスタッドレスタイヤ特有の車庫入れなどの切り返しの時にハンドリングが軽く感じる柔らかさがありますが、一般道と高速道でのスタッドレスタイヤ特有の腰の弱さを一切感じることが無く、夏タイヤを履いているような感覚です。
また燃費についても夏タイヤと比較すると変わらないとしか言えないほどの数値でした。
※夏タイヤとインチが異なるため正確な計測は不可能
ブリザックVRX2とアイスガードiG60のどっちがいいか?
あくまで私が様々なタイヤを履いてきた経験と私見なので、車両・走行場所・走り方によって変わりますが、次の点を参考にして頂ければよいかと思います。
ブリザックVRX2とアイスガードiG60 比較 静粛性
これは圧倒的にVRX2に軍配が上がります。
恐らくブリザックVRX2とアイスガードiG60とではブリザックの方が20%程度は高いと思います。
ブリザックVRX2というよりはブリジストンタイヤは販売価格が高めなので静粛性を第一に考えられているのであればスタッドレスタイヤの静粛性ナンバーワンはVRX2です。
ブリザックVRX2とアイスガードiG60 比較 凍結道路
寒冷地域に住んでおりませんので100%ではありませんが、凍結道路での制動についてはケースバイケースという意見です。
ケースバイケースというのは、車両重量やタイヤサイズ・走行する外気温など違う環境になると優劣の差はケースによって変わるという意味です。
恐らく両メーカーの差をハッキリと体感できるほどの差は無いと思っています。
ブリザックVRX2とアイスガードiG60 乾燥道路
これは計測したものではありませんが、私が運転しての感覚に過ぎませんがiG60に軍配があがります。
圧倒的というものではなく、iG60はスタッドレスタイヤで運転しているという感覚を感じさせないレベルで、VRX2との比較でも大差はありません。
本当に若干といったレベルです。
ブリザックVRX2とアイスガードiG60 一体どっちを選べばいいの?
これはハッキリと言えます。
静粛性を重要視される方は絶対にVRX2。
トータルバランスを重要視されるのであればiG60です。
ブリザックVRX2とアイスガードiG60は運動性能については殆ど大差はありません。
静粛性はVRX2で、価格はiG60に軍配が上がり、タイヤ基本性能については大差がありませんからどちらを重要視するかによって購入するのがベストです。
旧モデル ブリザックVRXと最新モデル アイスガードiG60の比較
価格帯的にブリザックのひとつ前のモデルであるVRXとアイスガードの最新モデルiG60が同じ価格帯で販売されているケースがあります。
どちらを選択する方がベストなのか?
それは圧倒的にiG60にするべきです。
この違いは全然違います。
同じ価格帯でドライ・ウエット・積雪・凍結道路の5項目でVRXよりもiG60の方が全てを上回ると言えるほどです。
VRXがiG60に勝てるとするなら静粛性が優かも? 程度です。
同じ価格帯であればVRXとiG60であればiG60を買うべきです。
旧モデル対決 ブリザックVRXとアイスガードiG50(プラス)
昨年ですが、仕事上でお知り合いの方の車で移動することになり、道路で待っていた時に乗せて頂く方の車が近づいてきて驚きました。
停車直前にタイヤのゴォ~というもの凄い音にビックリしました。
余りにもタイヤノイズが大きかったので停車後にタイヤメーカーを覗き込んで見たらヨコハマタイヤのアイスガードiG50だったのです。
今年はiG60を買おうと決めていた時にあのノイズを聞いた瞬間にブリザックにしようか?
と思ったほどロードノイズは半端なく大きい。
VRXとiG50であれば絶対にVRXをお奨めします。
最後に
タイヤは本当に装着する車両・外気温・湿度・路面状況・天候・運転の仕方などによって同じタイヤでも本当に大きく性能が変わるものです。
よってどのメーカーのタイヤが一番なんてあり得ないのです。
目線を変えて、この方向から見た時はこのタイヤ などメーカーやモデルごとの味付けがありますからタイヤを選択する時には下記の項目で優先順位を決めて選択してください。
あと知って頂きたいことは、凍結道路最優先と消耗しないタイヤ最優先なんてあり得ないのです。
相反する部分が必ず出てきます。
F1と乗用車では走行する速度は誰が考えてもF1ですが、静粛性・操作性は明らかに乗用車です。
それと同じように何かを求めると必ず何かを犠牲にしないといけないことを知ってもらいたいです。
凍結道路を優先したら消耗するタイヤというように相反する項目が必ず出てきます。
これは病院での出来事ですが、義理母の病院に同行した時に心配性な義理母はスグに薬を飲むことで安心する傾向があり、主治医がハッキリと言ったことに感動しました。
薬には必ず裏と表がある。
熱が出たからといってスグに薬を飲むと身体の別の機能を壊す。
異常な高熱が続くと脳などに重いダメージを与えるから解熱剤を飲みますが、風邪をひいたらスグに風邪薬や解熱剤を飲む人がいますが、体温が上昇するのは熱で菌を殺したり弱めたりするために発熱するのにそれを冷やすという行為自体が余計に身体にダメージを与えてしまう。
本当は自然治癒力という薬が一番安くて副作用が無くて効果がある薬なのです。
風邪をひいたりしたのは、基礎体力が弱まっているから安静して寝ることが薬なのです!
薬は何かを特定の事には効くかもしれませんが、必ず良い部分まで効いて良い部分まで壊してしまう。
だから何でもかんでも薬ではないのです!
とてもいい先生でした。
薬とは違いますが、これと同じようにタイヤもちゃんと優先順位をつけてから購入してください。
価格が安いにはちゃんと理由があります。
薬で言えばゼネリックではありませんが特許切れの技術を使っているなど…。
最新技術でないから安いなどの理由があります。
※高いものがいいとは限りません。 広告宣伝費に使っているなど…。
スタッドレスタイヤの選択基準 項目
凍結道路に強いタイヤ
雨天に強いタイヤ
経年劣化で硬くなりにくいタイヤ(硬くなると凍結道路に弱くなる)
静粛性の高いタイヤ
高速走行に強いタイヤ
乾燥道路に強いタイヤ
費用対効果の高いタイヤ
価格が安いタイヤ
積雪に強いタイヤ
思いつく項目を書きましたが、上記の項目で1位から3位までを決めてからタイヤを選択すると、あなたに合ったタイヤがチョイスできる可能性が高いと言えます。
安いから買うでなく、安くて性能がいいのがベスト
たまにタイヤ代をケチる人を見掛けますがタイヤは命を乗せているだけでなく、歩道で歩いている人や同じ道路を走っている車にも迷惑が掛かってしまうことがあります。
確かに安い方がいいのですが、ただ安いという価格だけの判断基準ではタイヤを交換して欲しくはありません。
特に国産のスタッドレスタイヤは価格が高めです。
しかし安い海外製では初年度の性能は同じくらいなのに、経年劣化が酷く翌年度以降は全然使い物にならない。
という話を聞いたことがります。
国産最高級のタイヤでも海外の無メーカー激安のタイヤでもタイヤサイズが同じであればタイヤの交換費用は同じです。
タイヤ代をケチっても工賃は同じなので、使用期間なども考慮して賢く買ってください。
あなたの命と同乗する愛する人のために…。
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